今年度、私は新設の保育園へパートとして復帰しました。
慌ただしく過ごしている毎日ではあるのですが、ふと
そういえば、私一年目の頃先輩に「わからない事あったらなんでも聞いて」って言ってもらえたけど、何がわからないのかわからなくて聞けなかったな・・。
ってことを思い出しました。
1年目ってさ・・・
一年目の春、私はとにかく緊張していました。
・鍵や掃除等やり忘れているルーティーンは無いか。
・保護者に対してどんな関わり方が適切なのか。
・△歳児ってどんな発達なのか・・・。
・先輩が望んでいる動きは何か?
一瞬考えても思考が整理されることもなく、毎日あっという間に過ぎていき、そして気づけば一年目が終わっていた・・・。
というのが悲しい一年目の私でした。
今一番不安なことはなんでしょうか?
もし良ければ、紙に書いてみてください。
・(複数担任だったので)先輩の足を引っ張らずに保育ができるだろうか
が圧倒的ツートップでした。
一年目の時はこのツートップを言語化することもなく過ごしてしまったのですが、思い返してみるとこんな感じです。
初めての保育現場への緊張と先輩からの評価を存分に気にしまくった不安だったんですね。
「良い先生になりたい」=「先輩に認められたい」だったのかなぁ・・。
それでは今書き出してもらった「今一番不安なこと」を眺めてみてください。
抽象的な言葉やよく分からない言葉は入っていないでしょうか?
私の場合は
「子ども達とうまく関係を築けるか」
・・・はい。
「うまい関係」って何でしょうね?
「足を引っ張る保育」って何でしょうね?
では・・これから想像してみたいと思います・・・。
・「子ども達といい関係を築いた私」はどんな私?
・子ども達と良い関係が築けたとき、子ども達はどんな表情をしてるかな?
「足を引っ張るどうこうの前にまず、先輩に自分の動きを確認しようか?」・・・というのはひとまず置いておくとして。
・足を引っ張らずに保育ができることで、その先輩とどんな関係を築きたいの?
こんな感じで、抽象的な言葉はより具体的に、よく分からない言葉はちょっと突っ込んで考えたり、わかる言葉で言い換えてみてください。
敢えて紙に書いてみたり、言葉にしてみたりするといいかもしれません。
自分で書いておいて何ですが、一年目の私ならそんな疑問を持つこともなく過ごしていましたし、聞かれたところで頭真っ白になって終わり〜になっていたでしょう。
なので、書き出すことでなんとなく「理想の保育士(私)像」がより具体的になるかもしれません。
そこで・・・です。
「理想の保育士像」と「何が分からないかが分からない」について考えてみたいと思います。
あなたの思う理想の保育士って?
突然ですが、ここで自分のなりたい保育士にどうすれば近づけるか考えてみましょう。
例えば「子どもの持つ力を信じて見守れる保育士になりたい」と思ったとします。
私の場合であれば、まず2つ思いつきました。
一つ目は
「子ども達一人一人をよく観察すること」
なぜなら、私は子どもの性格や発達状況をよく知らないと「心から信じる」というのは難しいと思っているからです。
「この子はできる!」とよくその子を知りもせず、ただ見守った結果、怪我につながる、事故につながる・・はあってはならないですよね。
2つ目は「発達についての本を読んでみる」。
個々に発達については個人差があるとは言え、「この年齢でこのくらいの事が出来るようになる」という事を知っていることで気づく事や配慮できる事が沢山あります。
自分の保育の振り返りにもなると思います。
これも観察の一部かもしれませんが、例えば・・・
・何故あの子はあの場面でこんなことをしたのかな?
・なぜあの先生はこんな声かけをしたんだろう?
・私が対応した時と先輩が対応した時に全然子どもの態度が違うのはなんでだろう?
・私と先輩の関わり方の違いはなんだろう?
保育士は本当に激務です。
落ち着いたと思ったら、どこかでおもらしがあったり、喧嘩があったり息つく暇もないと思います。事務仕事もメチャクチャ多いし・・。
だから「分からないこと」にアンテナが張りにくい上に気づきにくい。
そんな気がします。
「なんで?」「なぜ?」「何が違う?」は沢山降ってきます。
ただ、「保育に正解はない」とも言われます。
私も10年保育に携わってきても分からない事は山のようにありますし、園によっても人によっても「常識」は異なります。
けれど、私が折れそうになった時(正確には一回折れているかもしれません)に、もう一度チャレンジしようと思えたのは「理想」があるからでした。
だからこそ、先ほど書いてみていただいた「理想の保育士像」を大切にしてもらいたいなと思うのです。
「分からない事」とは理想と現実のギャップを埋めようとする時に生じる疑問かもしれないなと思っています。
自分の理想の保育士に近づくために、誰のどの素敵な部分を真似してみるか、そんなアンテナを張っても良いかもしれませんね。
まずは最初の
1年間、楽しみましょう!!
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